レアアースの供給不足がヨーロッパの自動車部品生産に悪影響

ドイツの報道によると、中国は世界の約90%のレアアース加工能力を持っています。トランプ政権が4月初めに全ての中国からの輸入品に最大145%の関税を課すと発表した後、中国政府はさまざまな重レアアース金属及びレアアース磁石の輸出を制限しました。この行動は、世界の自動車、航空、半導体、武器製造業のサプライチェーンに重大な影響を及ぼしています。
ドイツの自動車メーカーBMWは、同社の工場は通常通り稼働しているものの、一部のサプライヤーがレアアース不足の影響を受けていると述べています。ヨーロッパ自動車サプライヤー協会(CLEPA)は、レアアース不足のために数条の生産ラインが閉鎖されたと指摘しています。
4月以来、サプライヤーからの数百件のレアアース輸出許可申請のうち、承認されたのは四分の一に過ぎず、多くが「手続き上の理由」で却下されています。協会は、手続きを早急に簡素化しなければ、今後数週間内にさらに多くの工場が影響を受ける可能性があると懸念しています。
ドイツの自動車メーカーVolkswagenは、中国が下請け業者に限られた数のレアアース輸出許可証を発行したことを認識しているものの、現時点では不足はないと述べています。同時に、インドの電気自動車メーカーも中国の輸出制限に懸念を表明しています。
ドイツ電気・デジタル業界協会(ZVEI)のCEOであるヴォルフガング・ウェーバー氏は、いくつかの企業の在庫が数週間から数ヶ月しか持たないと述べ、対策を模索していると報告しています。
また、EUの産業戦略委員会メンバーであるステファン・セジョーネ氏は、今後の原材料供給の多様化が重要であり、中国への依存を減らす必要があると強調しました。
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